昨年度、三浦市内での児童虐待件数が前年度の2・5倍超となる76件で、直近10年間で最多だったことが市子ども課のまとめでわかった。新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛や休校で在宅時間が延びたことなどが急増の一因とみられ、同課は未然防止や早期発見をめざし、11月の児童虐待防止月間にあわせた啓発活動や、来年4月の専用相談窓口開設に向けた取り組みを進めている。
市内の児童虐待件数は、2011年度から16年度まで、概ね15〜25件で推移。17年度に34件となって以降は横ばいの状態が続いていた。
最多となる76件を受理した昨年度、「特徴的だったのは7月が19件で突出していた点」と同課。その多くが学校からの相談によるもので、「休校が終わり、6月から段階的に登校が始まったことで、顕在化したのではないか」と分析する。内訳は身体的虐10件、ネグレクト19件、心理的虐待47件。いずれも前年度と比べて1・5〜2倍程度増えているという。
全国の自治体で設置が進む「子ども家庭総合支援拠点」を三浦市は来年4月に新設。件数の急増も受けて、未然防止や早期発見のための市民相談対応を強化する体制整備を急ぐ。19年度に新設された「みうら子育て世代包括支援センター」と連携を図ることで、「少しでも困っていたら相談できるよう、妊娠期から産後、0歳から18歳まで切れ目のない育児支援ができる」と同課は話す。
あすセミナー
また、市は「はっぴー子育て応援団」に事業委託し、児童虐待防止啓発を目的とした独自の育児セミナーやグループワークを毎年実施。子どもの行動や感情からより良い関わり方を学び、楽しく前向きな子育て(トリプルP)をアドバイスする。今年のセミナーは、あす11月20日(土)午前10時30分から正午、南下浦市民センターで実施。参加費220円(資料代/託児なし)。参加希望者は直接会場へ。
詳細は同課【電話】046・882・1111
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