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三浦 教育

公開日:2022.04.15

スクール・サポート・スタッフ活躍
子どもの学びへ後方支援

  • 小清水校長の依頼を受ける鈴木さん(右)

 新学期が始まった小中学校。現場の教員は通常業務に加え、登校時や昼食前の手洗いなど、新型コロナウイルスの感染対策も欠かせない。多忙を極める教員を影で支える存在がいる。学校で事務作業を補助するスクール・サポート・スタッフ(以下SSS)だ。

 SSSの職務内容は、学校準備に関わるプリントの印刷や配布準備、授業準備・採点業務の補助、掲示物の掲示、教材の作成など、主に教員業務の支援。雇用期間は年度ごとで、公立小中学校に各1人ほど配置されている。

 一部の自治体で導入されていた制度だが、長時間労働が問題化されている教員の負担軽減を図るため、文部科学省が費用の3分の1を補助する形で2018年度から事業化。神奈川県でも配置予算を計上し、三浦市では20年度から任用をスタートした。市学校教育課によると現在、小学校9校・中学校3校のうち11校に配置しており、残る上宮田小も大学生に依頼することが決まっているという。

教員の声が原動力

 三崎中学校では20年7月から、鈴木静香さん(松輪在住)が働いている。娘が小学校時代に所属していたバレーボールチーム「シャイニー」の監督から「コロナの緊急事態宣言明けで先生が大変」という現場の状況を聞き、「娘たちを支えている先生方の助けになれれば」と応募。当初3カ月の短期だったが、契約を延長して現在に至る。

 週4回、午前9時から午後1時まで勤務。イベントや保護者説明、テスト前は、教員とともに額に汗して業務をこなす。それでも鈴木さんは「私にできるのかと初めは不安もあったけれど、今では役に立っているという充実感がある。先生方も忙しい合間を縫って『助かった』と声を掛けてくれ、やりがいに繋がっている」と職の魅力を語る。

 「我々が時間を有効活用できるのは鈴木さんのおかげ。心置きなく指導にあたれる」と小清水宣雄校長。同課は「働き方改革が求められる中、非常に必要性の高い職種」と話した。

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