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三浦 教育

公開日:2023.04.14

国内初の専門学校、入学式に70人超
“さかな愛”あふれる1期生

  • 華々しい入学式で新生活の幕を切った学生たち(上)、熱のこもった新入生代表スピーチを披露した志村さん(右下)と今泉さん(左下)

 三崎5丁目の二町谷埋め立て地に開校した「日本さかな専門学校」(松山英一学校長)の入学式が4月4日、横須賀芸術劇場で開かれた。魚に関する知識や技術を総合的に習得できる国内初の専門学校で、70人を超える1期生が会場に訪れた。

 学校法人水野学園(東京都渋谷区)が運営する同校。海洋生物学科(3年制)と海洋生物研究学科(4年制)の2学科を設け、「漁業」「調理・食品学」「観光・レジャー」「環境」の4つを柱に「さかな学」を学ぶ。海近くの立地を活かした実習が授業の半分以上を占める。

 式辞に立った松山学校長は「好きなことなら時間を忘れてとことんできるし、結果もついてくる。『自分はいったい何が好きなんだろう』『これなら一生かけてやってみたい』というものを探してほしい。我々が全力でサポートする。365日、魚漬けのカリキュラムを用意して待っています」と述べた。

 新入生代表スピーチには、2人が登壇。志村悠晴さん(18歳・寒川町)は、釣りやスキューバダイビング、料理を通して魚と触れてきた経緯に触れた上で、内臓や毒も分解できるコンポストを利用したり、アラからラーメン、皮でスマホケースやストラップを作ったりするなど、魚を資源として無駄なく使って価値を高めていることを紹介。「今後も有効活用していき、より良い学校を作り上げていきたい」と意気込んだ。

 今泉綺芽さん(19歳・山梨県)の夢は、生きたホホジロザメの展示を成功させること。日本での最高飼育日数は4日で、米国では100日に及ぶ長期展示ができていることを説明し、「魚について深く学び、水族館に勤めることが必須だと考えている。強い思いで日々精進していきたい」と最後に結んだ。

 講師紹介では、前職が子どもへの食育活動家や大学の深海魚・クラゲ研究者、水族館・博物館スタッフ、専門書発行・水産関係の調査・コンサルティングの専門家など、個性豊かな顔ぶれが揃った。また特別講師として、漁協や地元企業と連携したセミナーも実施予定という。

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