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三浦 教育

公開日:2023.08.04

名向小で真珠作り継続
小パール隊に市教委謝罪

  • 慎重に核入れする児童(昨年)

 一時打ち切りとされたNPO法人小網代パール海育隊(小パール隊)が名向小学校で取り組んできた真珠作りの体験活動が、これまで通り実施できることになった。三浦市教育委員会が、7月11日に「真珠体験活動等に関する申し入れについて」と題した文書で、小パール隊に一連の対応を謝罪。9月4日(月)には名向小で、真珠の核入れが行われる。

 小パール隊は2015年に発足した。海洋教育の一環で名向小の総合的な学習の時間を利用し、5年生が真珠の元となる核をアコヤガイに入れ、6年生になると浜上げする授業に協力。児童がアクセサリーになった真珠を胸に飾って卒業するのが例年の流れだった。

 こうした功績を称え、市教委は3月、出口浩理事長に感謝状を贈呈した。ただ4月には、今年度の授業を見送るといった内容のメールが市教委から小パール隊に届いた。一方的な判断に不信感を募らせた出口理事長らが市役所を訪れ、感謝状を返還するという異例の事態に。真珠作りなどは、NPOの活動として取り組むことになった。

 その後の市議会では、市教委の対応を批判する意見が挙がった。市教委は「貴法人の協力に対する敬意や配慮に欠けた部分があった」と、真珠の核入れ・浜上げの継続を小パール隊に申し入れた。出口理事長は「お陰様でまた子どもたちと活動できることになった。皆さまのご尽力に心より感謝申し上げます」と関係者にコメントした。

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