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三浦 教育

公開日:2023.09.08

海の神秘、真珠学ぶ
名向小の親子が作業体験

  • 緻密な作業の核入れに挑戦した児童ら

 名向小学校(中山賢一校長)で9月4日、恒例の真珠の授業が実施された。PTA学年交流会の時間に、5年生16人とその保護者が参加した。

 かつて真珠養殖の研究が行われていた小網代湾で、三浦産真珠の再生に取り組むNPO法人小網代パール海育隊(小パール隊/出口浩理事長)が協力。親子はスタッフから指導を受けながら、アコヤ貝から真珠を取り出す浜揚げを体験し、貝の構造や真珠ができる過程を学んだ。その後、児童が母貝の身にメスなどで傷をつけ、真珠のもとになるドブ貝の核と細胞片を埋め込む核入れを行った。真剣な表情で作業に没頭していた高橋蒼生さんは「何だか命を預かっているみたいで緊張した。でも上手くいったと思う」と感想を述べ、母親の生子さんは「命の大切さを学んでもらえたら」と見守っていた。

 授業後、貝は海に沈められ、来冬に浜揚げが予定されている。一回り大きくなった真珠はアクセサリーになり、卒業記念品として児童に贈られる。真珠の加工は横須賀市の「クラシゲ宝飾」オーナーで飾り職人の倉茂紀夫さんが手掛ける。

 今年4月、三浦市教育委員会から一時打ち切りとされた授業。市議会などでこれを批判する意見が挙がり、7月に市教委が小パール隊に謝罪。最終的に継続されることになった。出口理事長は「子どもと親御さんに海洋教育を間近で知ってもらえたことは大きな意味がある。また続けられて良かった」と話した。

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