逗子・葉山版 掲載号:2015年6月12日号 エリアトップへ

6月27日に市の主催する子育て講座の講師を務める海洋冒険家 八幡(やはた)暁(さとる)さん 逗子市久木在住 40歳

掲載号:2015年6月12日号

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人間の原点、追い求め

 ○…数え上げればきりがない。2002年に開始したオーストラリアから日本までのシーカヤックによる人力航海を始め、台湾―与那国島・八丈島―鎌倉間海峡横断の無伴走航海。「海とともに暮らす人々」を追って世界の海でパドルを漕いできた。その経歴をして開口一番こう切り出した。「自分自身では冒険家だと思っていない。やっていることは縄文人と同じこと」

 ○…転機は大学3年生のとき。八丈島で出会った素潜り漁師の生き様に心打たれた。「体一つ、銛一つで数十mを潜って魚を獲る。こんな人間がいるのか」。海の恵みを対価なしに分け合う、漁師のすがすがしさにも目が覚める思いがした。大学を出て、会社に入り、給料をもらう。それは選択肢の一つに過ぎないのではないか―。疑問符は確信に変わる。「学校へ行ってる場合じゃない」と自らも素潜り漁を覚え、国内外の漁村を巡る旅に出た。より自由に辺境の島を往来できるシーカヤックに辿り着くのはそれから間もなくのことだ。

 ○…気づかされたことがある。海と暮らす人々は、恵みを与え、時には牙をむく自然との付き合い方を心得ていた。ならば日本はどうか。安全が担保された便利な暮らしの裏で、人が本来生きるのに必要な感覚が鈍化している気がしてならなかった。「例えば大地震が起きたとして、危機対策を誰かに委ねてはいないか。自分の能力や感覚に頼らないのは、実は危険なこと」

 ○…都会を離れて自然の大切さを訴えても、何も変わらない―。結婚後しばらく暮らした石垣島を離れ、逗子に移り住んだのもそんな理由から。グローバル経済や競争社会だけが唯一の価値観ではないはず。最近では足元の自然を見直してもらおうと、都心で川歩きなどを通じた啓発にも力を注ぐ。自身も5歳の子を持つ親。「子どもの将来のために、少しでも世の中の仕組みを変えておきたいんですよ」。そんな壮大な青写真を描いている。

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