逗子・葉山 人物風土記
公開日:2025.11.07
和太鼓奏者で和文化の祭典「和ノ祝祭」を主催した
古立 ケンジさん(本名:古立賢司)
逗子市池子在住 45歳
自然を愛する和の伝道者
○…和太鼓スクールを2年前に逗子市内で開校し、「和」に興味を持つ人が多くいることを実感した。イベントが多く行われる逗子にあって「『和』に特化した企画をやってみたい」。その思いをこのほど「和ノ祝祭」として結実させた。今後も活動する中で隣の鎌倉市のように逗子も着物を着て気軽に歩けるまちにできたらと思う。
○…和太鼓との出合いは高校2年の文化祭。それまでは「ふんどしを履いたおじさんの楽器」のイメージだったが、「若くてかっこいい」先生が叩く姿に衝撃を受け、のめり込んだ。高校卒業と同時にその先生に弟子入りするが、1年半で”くび”。それでも諦めきれず名古屋のチームに加入。猛練習に励み、6年後にはソリストとして上京した。これまで、愛知万博、平昌オリンピックなど数々の大舞台も経験したが、アルバイトや講師との掛け持ちで苦労も多かった。
○…大阪府出身。サッカー少年で高校生までプロを夢見ていた。真面目に取り組むことを面白くなく思う先輩から嫌がらせを受け、やむなく退部。少し荒れた時期もあったが道を誤らなかったのは太鼓との出合いだった。「サッカーへの情熱を太鼓に方向転換したら」と示唆してくれた恩師には感謝しかない。「後々先生は『そんなこと言ったか』と忘れてましたけど」と笑う。
○…海が好きで一昨年の5月に逗子に移住。今までも太鼓の指導で隣の葉山を訪れる機会があり、逗子は身近に感じていた。人の温かさ、ゆったりとした時間の流れが心地よい。「朝、鳥のさえずりで目が覚める。自然がこんなにストレスを解消してくれるなんて。もっと早く来ればよかった」と逗子愛がにじむ。最近はサーフィンにも挑戦。自然を満喫中だ。
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