逗子・葉山 人物風土記
公開日:2018.11.02
プロのSUPレーサーとして活躍する
金子 ケニーさん
葉山町下山口在住 30歳
SUPの魅力広めたい
○…日本でただ1人、プロのSUP(スタンド・アップ・パドルボード)レーサーとして活躍する。国内だけでなく、世界各地のレースを転戦し、1年の半分は海外。流暢な英語を武器にトップクラスの選手たちと渡り合う。目指しているのはもちろん、世界一だ。
○…茅ヶ崎市出身。幼いころから父の影響でサーフィンを始めた。小学3年生の時にアメリカ・南カリフォルニアへ。現地ではサッカーにも熱中し、アメリカ代表に選ばれるほどの実力だった。その後、日本のクラブのユースチームにスカウトされ17歳の時に帰国。しかし、膝を痛め18歳でサッカーから離れた。
○…転機となったのは20歳のとき。アウトリガーカヌーに出会ったことだった。古代からポリネシアで受け継がれてきた「海の上を自分の力で進む」というシンプルなスポーツが、再び心に火をつけた。練習に励み世界を目指すも、競技人口が少なくプロ選手もいない。同じ時期、ボードの上に立ち、パドルで漕いで進むSUPのレースがアメリカを中心に盛んになり、カヌー仲間たちが出場して結果を出していた。「やってみると今までの経験が生かせるし、これはいけると思った」。2013年、本格的に練習を始めてから半年で全日本大会に出場すると、いきなり準優勝。その翌年には初優勝し、海外のレースにも出場するように。スポンサーも付き、プロとしてのキャリアをスタートさせた。
○…一児の父でもある。育児やトレーニング、遠征などで忙しい日々を送るが「葉山にいる時が一番落ち着く」という。「葉山の海は本当にきれいで世界に誇れる場所。世界一を目指しつつ、ここからSUPやアウトリガーカヌーの魅力を多くの人に伝えていきたい」と笑顔で話した。
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