設立100周年を迎えた葉山警察署の署長を務める 鈴木 達也さん 葉山町在住 56歳
穏やかな日々守るため
○…1894年に葉山御用邸が竣成し、1920年、横須賀署から独立する形で設置された葉山警察署。今年、100周年を迎え、第70代の署長として記念事業を取り仕切る。「歴史を振り返り、地域の発展とともに警察があることを改めて学んだ。住民の皆様とこの節目を共有し、次の一歩につなげていきたい」と語る。
○…東京生まれ、横浜育ち。子ども時代はビッグバンドでトランペットやサックスを担当して音楽を演奏する楽しさにのめり込み、高校では山岳部で山登りに熱中した。警察人生は会計課職員から始まった。その後、交番勤務で、山登り仲間でもあった先輩に「『警察官は良いぞ』と誘われて、ダメ元で受けました」。試験の結果は本人も驚く合格。警察学校で一から学びなおし、出直し人生がスタートした。「制服の権威に、押しつぶされそうな思いだった」。もう後戻りはできない、と覚悟を決めた瞬間だった。
○…2018年9月、葉山署の署長に就任。警務や刑事、人事や機動隊など、様々な部署を経験したことが役立っているという。5月には「改元」という日本、そして葉山にとっても大きな行事を迎えた。「町を挙げての奉祝行事では、つながりの強さを肌で感じた」。ゴールデンウィークの期間中は自ら、しおさい公園や御用邸周辺のパトロールを毎日行ったという。
○…休日になると、ミニ登山で町を見渡す。特に仙元山がお気に入りで、山頂からの眺めが好きだという。「葉山町の魅力は穏やかな雰囲気。事件や事故が起きず、”平和で何もない日々”を積み重ねていくことが私達の使命。次の100年も、そのために全力を尽くしていく」と前を見つめた。
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