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逗子・葉山 コラム

公開日:2022.11.04

「我が家の終活」 vol.6
人生100年時代今から始める終活のススメ

 このコーナーでは、終活カウンセラー協会認定講師で、「ずしエンディングノート」の制作や市主催の終活セミナーなどで講演する稲恵美子さん(2級ファイナンシャルプランナー・逗子市在住)が人生100年時代の終活について解説します。

 日本の空き家はこの30年で2倍になりました。夫婦それぞれの相続があると2件の実家で空き家が発生する計算です。平成30年の住宅土地統計調査によると利用目的の決まっていない空き家が逗子では1670軒(全体の5・8%)、葉山は900軒(6・1%)あるとされています。

 お父様が1人で暮らし、息子が何とかしてくれると思っているうちに認知症を発症するとお父様は施設に入居したものの、実家は空き家のまま何も対処できず、亡くなるまで売ることも貸すこともできません。空き家のまま放置すると防犯面や不法投棄によるごみ屋敷化などによって苦情が続出し、行政から「特定空き家」に指定された場合は固定資産税が上がる可能性もあります。対策は「空き家になってからでは遅い!」のです。

 そうならない前に「我が家の終活」を考えましょう。大きく分けて【1】売却【2】賃貸【3】特定の家族に相続の3つの選択肢がありますが、【1】【2】は片付けが難問題。想定以上に費用がかかり、大切なものが処分品に紛れてしまう事例も。もったいない話です。体力気力のあるうちに、断捨離する事も大切。空き家バンクや、専門家への無料相談、令和5年までの税制上の特例もあり。早めに行政に相談しましょう。

 「未来につなぐ我が家の終活セミナー」が11月26日(土)、午前10時から市役所で開催されます。

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