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藤沢 人物風土記

公開日:2011.05.27

4月から藤沢翔陵高校の校長を務める
篠原 充さん
二宮町在住 55歳

誇りに思う学校づくりを



 ○…16代目の校長として4月に就任。5月13日に創立80周年を迎えた。「これからも地域に愛される学校づくりをしたい」と、抱負を語る。昭和6年に藤沢商業学校として開校。「親子2代も多いが、3代で通う生徒もいる。本当に嬉しいこと」と、目を細める。学校は将来を落ち着いて考えられる環境づくりが大切。「夢を持っている人は自信をつけ、これから見つける人には自分探しに集中できる土壌づくりを」と話す。



 ○…時代のニーズと共に学校も変化してきたが、男子校の伝統は開校時のまま。「先生も男性ばかり。同性の見本となる大人がいるのが魅力」と言い、「実は国語の先生はね…」と、先生たちの意外な経歴や特技を次々と楽しそうに話し、ついつい引き込まれてしまう。スポーツ大会のほか、クラス対抗のバレーボール大会があるのも同校の特徴。「やっぱり男子は競争心に火がつくのかな」。



 ○…茅ヶ崎市出身。海のそばで育ち、小さい頃は海でよく遊んだ。大学卒業後同校へ赴任、32年目を迎えた。ときには生徒とぶつかり合うこともあった。「生徒は直球で来るからね。向き合うには、気持ちを素直に出さなきゃだめだと生徒から教えられた」。当時は苦しかったが、今思えば楽しい思い出と笑う。専門は数学。「教科書に載っていない解き方を発見するのが楽しくて。数学の面白さを伝えたかった」ときっかけを話す。



 ○…山岳部の顧問としてインターハイに導いた実績も持つ。頂上でしか見られない景色と達成感は何より得がたい。山登りは顧問として始めたことだが、今は趣味。好きな山を尋ねると、悩んだが一つ出すのは難しかった。目指すのは「誇りに思う学校づくり」。10年後20年後に先生に言われた一言を思い出したり、3年間通ってよかったと思えたり。「だから2、3代と通う学校なのでしょうね」。

 

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