「小さな巨人」夢の舞台、国立へ―。藤沢市羽鳥出身の高橋奏太選手が、第90回全国高校サッカー選手権へ出場する。聖和学園高校男子サッカー部(宮城県・加見成司監督)の3年生で、身長は大会史上最小の147cm。「全国大会では自分のプレーをして、夢と感動を与えられるように頑張りたい」と意気込んでいる。
高橋選手は、兄の影響で小学1年のときからサッカーを始め、羽鳥中学校時代はエスポルチ藤沢(広山晴士(はるお)代表)で活躍、聖和学園高校へと進学した。広山代表は「ボールコントロールが抜群」と太鼓判を押す。同校では2年の冬からレギュラーに抜擢、FWとして高いドリブル能力が買われた。「身長は小さいがサッカーセンスは抜群で、相手の嫌なところをつける。ドリブル突破とパスセンスでゴールに結びつくプレーを期待したい」と加見監督。高橋選手は「自分たちが練習してきたことを大会でどこまで通用するかぶつけたい。一戦一戦大切に、自分たちのスタイルを貫いてみんなで勝利をつかみたい」と闘志を燃やしている。
同部は震災の影響で、3週間ほど練習を自粛せざるを得なかった。幸い、部員にケガはなかったものの、自宅が津波で流されたり、家族を失ったりと、物的にも心的にも被害が大きかった。交流のある高校(京都府)から、ユニフォームやシューズ、洋服などを送ってもらったという。4月初旬から練習を再開。「とことん技術にこだわり、技術を活かして観客を魅了するサッカーを目指す」。これが聖和のサッカーだ。
高橋選手の目標はバルセロナのメッシ選手。小さな体型を活かし、得意のドリブルで大きな選手たちを突破していく。初戦は12月31日(土)、柏の葉公園総合競技場(千葉県)で香川西高校と激突する。
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