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藤沢版 公開:2013年7月19日 エリアトップへ

日本大学生物資源科学部教授で世界一のウナギ博士と呼ばれる 塚本 勝巳さん 64歳

公開:2013年7月19日

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ウナギに魅せられて

 ○…日本人に人気のウナギだが、今年2月に環境省がニホンウナギを絶滅危惧種に指定、国際機関も検討を始めた。世界一のウナギ博士と呼ばれる教授が現在、日本大学で教鞭を振るっている。「私もウナギを食べることは好き。でも今は、種の存続危機という厳しい事態に直面している。指定は種の保全という意味で良いことだと思う」と語る。

 ○…『動物はなぜ旅をするのか』という問いかけが研究の原点にある。学生時代、稚アユが一心不乱に川を遡上する姿を見て「なぜあんなにも一生懸命に上流を目指すのか、その理由を知りたい」と好奇心を抱いたのが、のめりこんだきっかけ。生物の回遊生態研究の専門家として、川と海を回遊する魚を研究してきた。中でもウナギは生態に謎が多く、「変な魚だよね。奇妙な形だし、魚らしくないでしょ。だから面白い」と神秘性に魅せられた。

 ○…岡山県玉野市で生まれ育つ。家は、瀬戸内海の海岸まで自転車で15分ぐらい。自然豊かな中で育った。浪人覚悟で東大を受験すると合格。「これを学びたい」というものがなく、水産学科に進むが、その理由は「船に乗ってみたい」だった。1973年、大規模なウナギ産卵場調査が始まり、学生として航海に参加。大海原でピンポイントの産卵場を見つけるのは至難の技だった。だが、2009年5月、努力を重ね、ついに世界で初めて天然ウナギの卵採取を成功させた。

 ○…日焼けした肌に爽やかな笑顔。アウトドアが似合いそうだが、休みの日は家で寝ているのだとか。学生とは、お酒を飲んだりスポーツを楽しんだりしてコミュニケーションを図っている。「この危機は、人による乱獲が原因。大量消費をしないで、かつてのように『ハレの日』のごちそうとして食べてほしい」。ウナギを語る眼差しは実直でやさしく見えた。

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