遊行寺(藤沢市西富)の時宗法主(ほっす)で、一遍上人から数えて第74代目となる他阿(たあ)真円(しんえん)上人(94)がこのほど、初の自伝「捨ててこそ人生は開ける-『苦』を『快』に変える力」を出版した。同書の初版7000部は3日で完売し、現在は第3刷の重版が発行されているほどの人気。また電子書籍版も発売されるなど、反響を呼んでいる。
第1部は、上人が学徒動員で従軍して経験した過酷な戦争体験や、マラリアと肺結核で2度直面した生命の危機、復員後に携わった社会的な活動など、波乱に満ちた人生を綴っている。第2部では、僧侶としてだけでなく、福祉や教育などの活動を通して人々から受けた質問に対し、一般的でわかりやすい言葉で語りかけている。
第3部のテーマは健康長寿。高齢ながら健康診断では正常値で、目や足腰も丈夫な上人自身が実践している健康法「十二快健康法」を紹介。「健康に生きる秘訣は、身も心も『快く』あること。偏屈や頑固は『不快』で、健康に悪い」として、心身ともに健康でいることの大切さを説いている。
上人は「今の時代、若い人も年配の人も、大変なことは多いと思うが、負けないでほしい。苦労を乗り越えた先に、人生の本当の喜びや楽しさがあるのだから」と語った。
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