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藤沢 人物風土記

公開日:2014.07.04

(公社)神奈川県宅地建物取引業協会湘南支部の支部長に就任した
水落 雄一さん
鵠沼石上在住 56歳

「湘南」を意識し、一つに

 ○…不動産業界の健全な発展を図ることを目的に活動している神奈川県宅地建物取引業協会。藤沢市・茅ヶ崎市・寒川町を管轄する湘南支部には、約470社が所属する。舵取り役として「会員が商売しやすい環境づくりに力を入れたい」とする一方、2013年4月から公益法人化したことを受け、「一般の人たちに向けた不動産相談業務も充実させていきたい」

 ○…川名にある(株)水落建設の2代目社長。先代の父の背中を幼いころから見て育ち、大学卒業後は自然と不動産業界に入った。サラリーマンとして勤めている時、父親から「この仕事は好きか」と聞かれた。「好きだ」と答え、34歳で会社を受け継いだ。「好きか嫌いかしかなかった。どちらでもないなら、会社は継いでいない」。厳格な父の目はあったが、経営では己を貫いた。「何かやるたびにダメだと言われたけど、これをやると言ったらやってきた」。時代の真っただ中を生きる世代。発想力で負ける気はしなかった。父は82歳で健在。「他は勝っていても、『生きる力』これだけは勝てないね」と、今も父の背を見つめている。

 ○…3日に1冊のペースで読み進める本の虫。特に好きなのは歴史小説で、司馬遼太郎シリーズは全巻を5、6回読破した。「この時この人はどう思ったのか」などを考えながら読むため、その時その時によって話が全く違って感じられるのが面白さだという。

 ○…支部長として、不動産会社社長として、生まれ育った者として、「湘南は日本一」と胸を張る。「都会に、田舎に、温泉に、どこに行くにも1時間。みんなに来てもらいたいね」。支部長の任期は2年。「新しいことは次期支部長や若い世代に任せたい。私の役目は今までを見直し、出来ていないことを確実にすること」と話す。「2市1町地域性は違うが、『湘南』を意識して一つになれれば。考えるよりも、とにかく行動」一歩一歩、着実に歩んでいく。

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