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藤沢 トップニュース文化

公開日:2015.04.17

鵠沼海岸
「商店街の120年」一冊に
明治からの変遷を集大成

  • 4月13日には発行を記念し、鈴木恒夫市長(左から2人目)に贈呈した。(左から)内藤副委員長、齋藤理事長、中島知子委員長。「貴重な写真や資料を用いながら、商店街の歴史や文化を分かりやすく解説してあるので、たくさんの人に読んでもらいたい」

 鵠沼海岸商店街振興組合(齋藤光久理事長)は、このほど商店街の変遷を振り返る冊子『鵠沼海岸商店街120年の歴史』を発行した。明治末期から現在までの約750店の出店履歴のほか、店主らによる座談会録、商店街に根付いた半纏(はんてん)文化について写真や地図を交えて紹介されている。

 鵠沼海岸海水浴場が開設された1886年以降、旅館「東屋」などを中心に保養地として発展。

 その後、江ノ電と小田急線の開通に伴い、別荘地や住宅地として急発展を遂げた。住民が古道を利用して魚や野菜の行商を始めたのが商店街のはじまりだという。

 「商店街の振興のために、いつか冊子を作りたいと思っていた」という同組合の齋藤理事長。昨年6月から9月に鵠沼郷土資料展示室で実施された企画展「鵠沼海岸駅周辺の商店街」を見て、「作るなら今しかない」と同展示室の副委員長を務める内藤喜嗣さんに冊子作製を依頼した。

内藤さんが半年かけて編集

 内藤さんは2001年、商店街有志とともに、前身となる冊子『鵠沼海岸商店街100年の歴史』の編集作業に携わっており、昨年夏、これらの資料を展示用にボトムアップ。

 店舗変遷を記した地図には年代ごとに色分けしたほか、新たな店舗情報や、写真と解説文を挿し込んで工夫を凝らした。また、別荘全盛時代に、管理人や出入りの業者が身に着けていた半纏文化についても解説している。

 これらの作業は、「鵠沼を語る会」の資料や多くの参考文献をもとに、昨年8月から約半年かけて内藤さんが1人で行ったという。「新たに加えた地図下の写真や解説文は小さい文字だけれど、拡大鏡などを使って詳細まで見てもらえれば」と語る。

 齋藤理事長は「店主らにとっては教本になるし、『昔はここは肉店だった』とかお客さんとの対話のツールにもなる。また、若い人や子どもたちが鵠沼の歴史について知るきっかけになれば嬉しい」と話している。

市内8か所で販売

 同冊子はA4判で132頁。市からの助成を受けて1000部発行し、5月1日(金)から1500円(税込)で販売を予定している。

 購入希望者は有隣堂藤沢店、同商店街(有田商店、CAFE香房、宝屋商店、アコレード、シェキタ、双葉屋商店)、同展示室(鵠沼市民センター内)へ。

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