7月20日に35周年演奏会を開いた藤沢男声合唱団の団長を務める 伊豆原 孝さん 鵠沼海岸在住 51歳
心から歌が好き
○…創立35周年を迎えた藤沢男声合唱団の団長を務めている。7月20日に行った記念演奏会は、市民会館が満席になる人気ぶり。披露した中の1曲「季節へのまなざし」は、これまでの35年間でもチャレンジしていなかった前衛的な曲で、曲時間も27分と長い。これまでの集大成として1年間練習を積み重ね舞台で歌いあげた。
○…「とにかく声を出して歌いたかった」と、大学時代に合唱部へ入部した。初めての体験が「すごく楽しかった。新しい世界が開かれた」と合唱にのめり込んだ。大学4年間は、男声と混声の両方のクラブに参加。勉強よりも歌の方が真剣だったそうだ。男声合唱の魅力は、「音が密集した厚いハモリ。ほとんどがアカペラの曲なので、きれいなハーモニーができると気持ちがいい」と頬を緩める。
○…藤沢男声合唱団は、全国的にも有名な藤沢市民オペラを指導した、故福永陽一郎氏が立ち上げた。市民オペラへの出場はもちろん、ドイツやイギリスでも演奏会を開くなど意欲的な活動を続けている。自身が入団したのは約20年前。家の近所の公民館で練習しているのを見かけ、歌への情熱が再燃したという。仕事も忙しい30を過ぎた年齢だったが、毎週日曜日の練習に参加した。団長には4年前に就任。「仕事は雑用係ですよ」と笑うが「練習を積み重ねる間に、音楽が出来上がっていくプロセスが面白い」と、まとめ役としての魅力を語る。
○…家族は夫人と娘が2人。音楽一家で娘が小さい頃は全員が合唱団に加入していたのだとか。藤沢市民オペラの舞台に家族4人で立ったことも。自身は混声アンサンブルを結成して活動も行うほど、歌とは切っても切り離せない生活を送っている。男声合唱団は、60代70代が中心で、団員数は少しずつ減っている。「新しい団員を増やしながら、1年1年、40年に向けて活動を積み上げていきたい」と抱負を語った。
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