女子ゴルフ「meijiカップ」でツアー初優勝を果たした 西山 ゆかりさん 石川在住 33歳
感謝胸に掴んだ栄冠
○…北海道札幌国際ＣＣ島松で先月行われた「ｍｅｉｊｉカップ」。プレーオフを制し、プロ８年目にして初の優勝で終えたツアーを「願いに願っていたこと。夢のようで実感が湧きづらかった」と振り返る。今大会限定でキャディーを務めたのは「ゴルフの楽しさを教えてくれた」という師匠・芹澤信雄プロ。「最高の１週間だった」と笑顔が弾ける。
○…秋葉台小、中を経て藤沢西高へ。湘南台で寿司店を営むゴルフ好きの両親の元で育ったが「魅力が分からなかった」と学生のころはゴルフとはほぼ無縁だった。運動部に所属していたが、思春期を迎えてダイエットを始めた高校時代。見た目にとらわれる自分が嫌になり、「何かに打ち込みたい、心も身体も変えたい」と思うように。その時頭に浮かんだのが「ゴルフ」。思いを聞いて大喜びした父の後押しもあり卒業後、静岡県の朝霧ＣＣにいた時任宏治プロに入門した。
○…26歳でプロテストに合格。その前年に出会ったのが芹澤プロだった。「一言一言が的確で刺激になった。型にはまっていたものが崩れてゴルフが楽しくなっていった」と目を輝かせる。首位で迎えた今大会最終日も緊張から食事が喉を通らなくなったが、「無理やり食べなくても大丈夫」という一言で気持ちがほぐれ、完食。芹澤プロの笑いを誘った。「恥ずかしいこともくだらないことも話して考えを正してもらってきた」。その絶対的な信頼関係が、家族も見守る前での大きな勝利につながった。
○…「試合に出られないことも長かったので、出られることが幸せ」と一試合一試合を大切にプレーする。「ゴルフを通して自分自身が成長した。感謝したい」。今大会手にした副賞のフォルクスワーゲンは自宅近くの湘南藤沢店で契約を済ませ、納車を待っている。「ツアーはもちろん、親しんだ藤沢の海にも車で行きたい」と笑顔。「２勝３勝と重ねていけたら」。感謝を胸に前を見据えた。
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