戻る

藤沢 人物風土記

公開日:2015.10.02

藤沢市民まつりで「湘南ウクレレマーチングバンド」を指揮した
花村 美歩さん
辻堂東海岸在住 44歳

ウクレレの神様に導かれ

 ○…「ウクレレを通じてみんながつながりを持つことで藤沢が元気になれば」。今年の藤沢市民まつり大パレードで、「湘南ウクレレマーチングバンド」を結成した。SNSなどで参加者を募り、100人以上の幅広い世代が辻堂海岸に縁のある「浜辺の歌」を演奏しながら行進した。ハワイアンの衣装に身を包み、ウクレレを一斉に掲げて左右に振るパフォーマンスでパレードに華を添えた。「ウクレレの音色は主張しすぎないので、賑わうパレードでの演奏は難しかったけれど、演奏者も観客もみんなで楽しめた」と振り返る。

 ○…石川県出身。大学卒業後に勤めた映画配給会社では、海外の映画祭に赴き、作品の買い付けなどを行ってきた。結婚と出産を機に字幕翻訳の仕事に就くものの、自宅にこもることが多くなり、外出のきっかけに習い始めたのがウクレレだ。どこでも演奏できる気軽さと優しい音色に魅せられ、後に「こはる」という名前で、ミュージシャン活動も始めるようになった。

 ○…日々練習を重ねて2013年の国内大会で大賞、翌年の国際大会でMVPに輝いた。「目標が大会出場だったので『ありえない』と驚きました。現地の審査員から、『ウクレレ1本で人の心の中に入ることは難しいのに、それが出来ていた』と褒められたことは今でも嬉しい」と微笑む。

 ○…演奏してもなかなか聴いてもらえない時代もあった。「でも、人生の谷間にはウクレレの神様が現れて、『世の中に役立ちなさい』と手を差し伸べられてきた気がする。何かやらなきゃと思った」と冗談めかす。目下の目標は、ウクレレマーチングバンドとして五輪のヨット会場となる江の島で演奏し、国内外の選手や観客を出迎えること。そのためにもウクレレの魅力を広めることが使命と感じている。「将来はどこにもない『ウクレレミュージカル』を開きたい」。夢を描き、今日もゆるく優しい湘南サウンドを奏でる。

    ピックアップ

    すべて見る

    意見広告・議会報告

    すべて見る

    藤沢 人物風土記の新着記事

    藤沢 人物風土記の記事を検索

    コラム

    コラム一覧

    求人特集

    • LINE
    • X
    • Facebook
    • youtube
    • RSS