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藤沢 社会

公開日:2015.10.23

多摩大生3人
フィリピンで住宅建築ボラ
貧困層に文化的な生活を

  • 力を合わせてレンガリレー

  • 支援住宅の住民と猪又さん(左・本人提供)

 円行にある多摩大学湘南キャンパスの学生が8月にフィリピンを訪れ、現地住民のための住宅建築ボランティアを行った。

 参加したのは、同大のボランティアサークル「Zion’s club」副代表の猪又菜那さん(2年)と近藤瑞巴さん(1年)、佐々木大地さん(同)の3人。同サークルは世界約80カ国で支援を行っている国際NGO団体「ハビタット・フォー・ヒューマニティ・ジャパン」の学生支部。「貧困や災害から立ち直ろうとする人が、人間らしい生活をするために必要なものはまず住宅」という考え方のもと、東南アジアを中心とした発展途上国へ定期的にメンバーを派遣し、住宅を建設して提供している。

 今回猪又さんらが派遣されたフィリピンには貧困世帯が多く、家を持てない路上生活者ための住居が求められていた。3人は住宅の主な建材となるレンガを工場から台車やリレーで運び、セメントを塗りながら積んでいく一連の作業に従事。他大学の学生や現地スタッフらとともに、5日間で約4300個のレンガを運び、手作業で5世帯向け集合住宅の家の土台や壁を作ったという。

安定と自立に

 今回初めて参加し、チームの副リーダーも務めた猪又さんは、現地の支援住宅を見学した時の体験が強く印象に残っているという。嬉しそうに「ぜひ見ていってほしい」と招かれた家はきれいに整頓され、人が健全に生活している雰囲気に満ちていた。被支援者の笑顔から感じたのは、ただ建物としての住宅を渡すだけではなく、生活の安定と自立を促す精神的な支援の大切さだ。

 猪又さんは「実際に行って自分の目で見ないと、わからないことは多いと実感した。充実した活動だったし、現地の人たちの役に立てたなら嬉しい」と語った。

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