学生馬術の全日本大会で個人2連覇を果たし、6月29日から世界大会に初参加する 沖廣 諒一さん 亀井野在住 21歳
馬と駆ける 頂点への道
○…昨年全日本学生馬術三大大会で5連覇を果たした日本大学馬術部に所属。「負けたくない」。胸に宿すその強い思いで、馬術の大舞台での輝かしい栄冠を手にしてきた。180cmの長身で颯爽と馬を乗りこなし、演技の正確さや美しさを競う馬場馬術で、個人2連覇を達成した。6月29日からは、スウェーデンで開催される学生の世界大会に、日本代表4人のうちの1人として挑む。「ヨーロッパの馬術は、日本に比べてレベルが高い。世界大会は良い勉強になる」
○…生まれは山口県岩国市。小5のとき、母親のすすめで乗馬クラブの体験教室に参加し、初めて馬に乗った。「ジェットコースターに乗っているような感覚。最初は『怖いな』と思った」と当時を振り返る。その日のうちに入会し、月に1、2回、趣味として乗馬を楽しんだ。センスの良さが恩師の目に留まり、山口県で開かれる国体の選手として出場してほしいと誘われた。「高校からは毎日馬術の練習に励んだ」という。
○…短期間での集中的な特訓を重ね、苦しい練習にもくじけず努力を続けた結果、高2で初出場した国体では4位入賞。高3で見事全国1位に輝いた。「大学でも馬術を続けたい」と、強豪・日大馬術部へ。早朝から馬の世話や練習を始める生活を続けている。「大変だけど、仲間がいるから頑張れる」と語る表情に、仲間との絆を大切にし、切磋琢磨を重ねてきた実直さがにじみ出る。
○…馬術のほかに熱中しているものを尋ねると「野球」と即答。幼いころ広島に住んでいた時期があり、現在でも大の広島カープファンという。大学4年のいま、卒業後の進路として馬術の指導者を目指している。「乗馬クラブで指導しながら、大会にも出場していきたい」と話す。「学生大会だけでなく、一般の全国大会でも優勝できるように努力したい」。頂点を目指す情熱を胸に、今日も愛馬の手綱を引く。
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