3月12日に遊行寺で横笛演奏会を開く 岸田 晃司さん 高倉在住 31歳
篠笛の可能性はこれから
○…門下生の発表の場にと昨年蔵まえギャラリーで初めて開いた横笛演奏会は、想像を超える多くの来場者が集まり、和楽器の注目の高さを肌で感じた。今回は遊行寺を舞台に、ゲストとして箏奏者を招待するなど、新たな仕掛けも用意した。「演奏会を門下生のモチベーションを上げるためだけでなく、もっと篠笛や能管など、横笛の良さや力を知ってもらうきっかけにしたい」と微笑む。
○…高倉で生まれ育つ。姉が所属していた七ツ木神社の「高倉囃子太鼓連」への送り迎えに付き添ったことがきっかけで、自身も8歳から連に加入。そこで篠笛と出合った。音楽全般が好きで、中学ではギター、高校ではバンドに加わってドラムやベースなど、幅広い楽器を扱った。そんな中で後に師となる狩野嘉宏さんの篠笛演奏をネット上で耳にする。独特の間を持つ古典的な演奏ではなく、民謡などポピュラーな曲の演奏に感銘を受けた。「篠笛にこんな演奏が出来たなんて。本格的に取り組みたい」と音大へ進学し、演奏のほか、作曲や編曲も学んだ。
○…2011年から篠笛奏者として活動を開始。実家の農業を手伝いながらの活動だったが、これまでの幅広い音楽活動が役立ち、その割合が日増しに大きくなってきた。現在では弟子の稽古を付けながら、近隣の学校への出前演奏、国内外へコンサートに飛び回る多忙な日々を送る。
○…「篠笛の音色はソロでも十分に心に響く。他の楽器との組み合わせでさらに可能性は広がる」と穏やかな表情で語る。夢は篠笛で新たな音楽ジャンルを確立させること。篠笛に魅了されつつも、年々減少するお囃子人口を危惧し、「古き良き日本の民俗芸能を残すためにも、自分が感じる篠笛の魅力を広めていくことが大切」。そうした想いから、全国の若手和楽器奏者をライバルではなく仲間とし、演奏を通じて和楽器の魅力をこれからも世に広めていく。
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3月29日