創設40周年を迎えた社会福祉法人「光友会」の理事長を務める 五十嵐 紀子さん 下高倉在住 79歳
福祉向上願い 歩んだ40年
○…市内最大級の社会福祉法人「光友会」の第8代理事長として、多くの施設運営などに奮闘している。1977年に自宅を開放し、同会の前身となる、県内初の障害者地域作業所「さがみライトサロン」を夫とともに開設してから40年。障害のある人のための生活支援に尽力し続けている。「幼いころから母親に『人は皆平等。困っている人を見掛けたら手助けをしなさい』と教えられて育った。『三つ子の魂百まで』と言うが、その教えは今も心の中にあり、変わっていない」
○…生まれは横浜市の金沢八景。4歳のころに平塚に転居し、小学1年の夏に終戦を迎えた。奉仕活動への関心が高く、小学生時代には、戦時中に大きな戦禍に見舞われた沖縄県に暮らす子どもたちを支援しようと「同級生らに呼び掛け、鉛筆やノートなどの物資提供を続けた」。銀行に就職した後は、地域の盲学校のために、点字図書の購入費用の寄付を継続した。藤沢に居を移し、市内の障害者福祉向上を目指して30代半ばで市議会議員に初当選。以後5期20年間に渡って議員活動を続け、市議会副議長なども歴任した。
○…球技が好きで中学、高校ではソフトボール部に入部し、捕手としてチームを支えた。また、趣味として長年に渡り、生け花や書道を楽しんだほか、現在は、20年ほどウクレレを習っている。海外旅行も好きで、特にマレーシアのペナン島や、ベトナムのハロン湾がお気に入り。「景色が本当にきれいで、船での島巡りも楽しい」と笑顔で話す。
○…盲学校の教師だった夫と二人三脚で築き上げてきた光友会。今後の目標として、同会の本部機能を持たせた建物を新たに建設し、「さらに多くの人にとっての居場所を提供したい。料理も好きなので、来た人に振る舞えるようにしたい」と言う。「いろんな人が混在して地域が成り立っている。皆が楽しく笑って過ごせる社会になると嬉しい」と願いを込めた。