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縁の下の力持ち 辻堂を牽引する会社に 株式会社櫻井興業 代表取締役 櫻井貴裕さん
辻堂元町に本社を構える「櫻井興業」は、不動産事業を中心に環境、医療、アパレル、飲食など幅広い事業展開を進めている、伸び盛りの企業だ。「湘南地域を中心に出来る限りのライフラインの提供をする」を目標に、湘南・辻堂の人々へ様々な形のサービスを追求している。
3代目として辣腕を振るうのは、20歳の若さで社長を引き継いだ櫻井貴裕さん(37)だ。14歳で創業者の父を亡くし、継いだ母から法的資格のある成人になると同時に譲り受けた。学んでいた大学は中退し、社会人のスタートが社長だった。
右も左も分からず、知識も経験もゼロ。もちろん世間の風当たりは強く、最初の3、4年は神経をすり減らす苦しい毎日だったという。「とにかく勉強の日々、不動産業のことに限らず、ビジネスの基本から学び、多くの人に会い、顔と名前を覚えてもらった」。学生時代はライフセービングで全日本選手権の決勝へ進出するほど根性はある。持ち前のガッツで名刺を配り歩き認められていった。
就任した当時、世間はバブル崩壊後の大不景気の中にあった。だが、そこで勝負を賭けるように「ここがチャンス」と大きな一手を打つ。銀行から資金を借り入れ、安くなっていた不動産を購入。26棟だった物件を70棟に増やした。この大胆な一手が功を奏し、売上は3倍に伸びた。
その後も太陽光発電を利用した電力供給やオリジナルブランド「GUARD」の構築、飲食事業も急成長を遂げている。
「基本事業は大家だから、住みやすく暮らしやすい街にするにはどうすればいいのかを一番に考えている。これからは、辻堂を牽引できるような会社に成長していきたい」と抱負を語った。
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