社会に居場所を感じられない中年世代を元気づけようと、動画配信サイトを活用したユニークな取り組みが今年4月から湘南台で始まった。同世代の3人が等身大の目線から若者の文化や恋愛事情について語り合うその名も「おっさんチャンネル」―。
◇◇◇
メンバーが磯遊びに興じたり、若者に人気の漫画を読んで感想を言い合ったり。また時には若者をゲストに招いて年頃の恋愛事情を聞いたり、ある時は倦怠期の夫婦について本音で語り合ってみたり。湘南台のコワーキングスペース「シードハウス」をスタジオに撮影された動画は、3分程度のものから2時間超えの大作まで様々だ。
番組を制作しているのは、シードハウス代表の伊藤雄吉さん(36)とスタッフの渋谷吾郎さん(48)、大森裕貴さん(30)。3人は2年ほど前に職場で知り合い、「年を重ねるごとに責任や義務が増え、窮屈さを感じている」とお互いが共感。そこで「おっさんが楽しく話している場があってもいいじゃないか」と周囲の様々な事柄を自分たちの目線で気楽に明るくとらえる様子を動画に撮影し、ユーチューブに投稿し始めた。
配信は不定期ながら週1回の公式生放送を続け、これまで60本近い動画をアップしている。
引きこもる大人に元気を
番組制作の背景には、仕事や子育て、親の介護などでストレスを溜めることで家にひきこもってしまう中高年の社会問題がある。年を重ねれば辛いこともあるかもしれない。でも、その分、楽しいことだってあるはず―。伊藤さんは「おっさんをマイナスではなく、ポジティブにとらえてもらえたら」と同世代にエールを送る。
最初は同年代の男性向けに配信を開始したが、意外にも女子大生や主婦から「かわいい」「おもしろい」と好評という。じわじわと女性ファンが増え、再生数が多いものでは500回を超えるものもある。
伊藤さんは「これからはおっさんもかわいくないと。頑固で高圧的という一般的な中高年のイメージを脱ぎ捨て、女子とも共存できる仲間を集めていきたい」と話した。
◇◇◇
動画は動画サイトユーチューブから「おっさんチャンネルシードハウス」で検索すると閲覧できる。
藤沢版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>