武田薬品工業の旧湘南研究所「湘南ヘルスイノベーションパーク」(以下、湘南アイパーク)が先月27日、藤沢市と鎌倉市の小学生の親子を対象に科学教室を行った。地域に開かれた施設となることを目的に、初めて実験室を開放し、施設で働く現役の研究者らが講師を務めた。
同施設は、湘南研究所を外部のベンチャー企業などに開放し、内外の研究者が活発に交流することで、最先端の医療の拠点を目指そうと昨年10月にオープンした。現在、22の企業や大学が活用している。
今回の取り組みは、研究者だけでなく周辺住民にも科学を身近に感じてもらい、親しみのもてる場所になることを目的に初めて開いた。小学生の親子を対象に研究者が講師となり、薬づくりに関係した実験を行った。
この日は午前と午後の2部制で、親子46組125人が参加。病気に効く薬の成分を見つける方法のひとつであるクロマトグラフィという実験や、効き目や安全性を確かめる実験で使う、少量の液体を量るピペット操作などを体験した。
その後には、施設内の見学ツアーも行われ、食堂や、休憩所、ベンチャー企業が入っている研究棟などを見学した。
市内から参加した坂東志悠くん(小6)と坂東星奈さん(小4)の兄妹は「普段入ることのできない所に来られてうれしい。実験は難しかったけれど、勉強になって楽しかった」と笑顔で話していた。
同施設の渡辺敬介渉外ヘッドは「未来を担う子どもたちが薬づくりに興味をもってもらえればと開催した。これからもより地域に根差し、開かれた施設を目指していきたい」と話した。
同施設は、一般開放を進めていく方針で、今回のような科学教室を始め、今秋には健康講座の開催も予定。また、8月25日から毎週末西側の緑地部分を開放する予定で、市民らが敷地内の一部を散策できるようになる。
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