電子書籍で「ゾンビBLUE」の配信を始めた漫画家 屋敷サラさん(本名:池田 奈央子さん) 藤沢市内在住 36歳
「どんな世界も自由に」
○…心に悩みを抱える人がゾンビになる。その経緯を追いかけ、人の心の見えない部分にフォーカスを当てた人間ドラマを描く「ゾンビBLUE」を8月20日から電子書籍で配信を始めた。構想期間は約1年半。出版社の意向と自身が奇妙な物語が好きなことから題材を選んだ。ホラー漫画だが、ただ怖いのではなく、精神面を追及することで「悩みがあることが悪いことではないと伝えたい」
○…「お絵かきが好きで両親から買ってもらった絵本や、アニメもよく見ていた」と幼少期を振り返る。自然に絵を描く仕事を志すようになり、大学卒業後、ゲーム会社に就職。大勢で手分けしてゲーム作りに取り組むうち「全部1人でやってみたい」と思うように。「比較的コンパクトな漫画ならできるかも」と、休みの日に書きためた短編漫画の原稿を出版社に持ちこんだ。2008年には漫画雑誌で「ホラーM新人まんが大賞期待賞」を受賞。念願のデビューを果たした。
○…身の周りの好きなものが作品に影響している。ホラーやグルメ、ギャグまで幅広いジャンルを手掛け、これまで11作品を発表。藤沢に暮らして20年の地元愛から、同作品の一部でも藤沢の風景を使用した。また、ゾンビに噛まれ錯乱状態の弟を姉が必死に助けようとする手に汗握る展開が続く一方で、自身が描く別の漫画のキャラクターも紛れ込ませるなど、「分かる人には分かるポイント」を設け読者を楽しませている。
○…「漫画の魅力は自分ひとりの力でストーリーを作り、絵を描いて、どんな世界でも自由に描くことができること」。それを面白いと言ってもらえた時が何よりのやりがいだ。「これからも読者を楽しませる漫画をたくさん描いていきたい」と創作意欲をにじませた。
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3月29日