かつての高校球児が再び甲子園を目指す「マスターズ甲子園」の県代表として、藤嶺学園藤沢高校のOBチームが出場する。30チームが参加する県予選を制覇し、3年ぶり2度目の本大会進出を決めた。来月10日に控えた富山代表との試合を前に、メンバーらは「憧れの舞台で怪我なく楽しく野球をプレーしたい」と意気込んでいる。
マスターズ甲子園は性別や世代、甲子園出場の有無などを問わず、出身校別にチームを結成し、地区予選を戦う。2004年に始まり、今年15回目を迎えた。
同校OBのメンバーは24歳から53歳までの46人。大会前には週一度、母校のグランドに集まり、汗を流している。
マスターズは3回までを34歳以下、4回以降を35歳以上のチームで行うなどの特別ルールがあり、ベテラン勢の仕上がりが勝敗の鍵をにぎる。強豪校OBを擁する選手層の厚さもあり、8月に行われた神奈川大会決勝では、武相OBに2-1でサヨナラ勝ちした。
「球児魂」今なお
3年前には神奈川大会を初制覇。本大会は各チーム1試合のみで勝ち抜き戦は行わないが、それでも元高校球児からすれば特別な時間だった。
監督代行を務める日野幹雄さん(38)は高校現役最後の年、90年記念大会でベスト4まで進んだが、甲子園出場は叶わずに涙をのんだ。「ここが目指していた場所だったんだと、素直に感動した」と振り返る。
世代を超えた交流も楽しさのひとつ。「学年が重ならない人とでも上下関係なくプレーできるのが醍醐味」と遊撃手の沖山亮太さん(32)。2005年まで同部監督を務めた山田晃生(みつお)さん(61)も「色々な時代の教え子たちとまた関われるのは、うれしい限り」と目を細める。
一条健介さん(49)は1985年、同校が甲子園で初出場したときの投手のひとりだ。実業団引退後は野球から遠ざかっていたが、同級生からの誘いで約20年ぶりにユニフォームに袖を通した。
33年ぶりの聖地に「実は緊張もあって当時のことはあまり覚えてなくて。今度は甲子園の空気を楽しみたい」とはにかんだ。
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