第101回全国高校野球選手権の神奈川大会が来月7日に開幕する。出場校は全181校。藤沢市内からは12校が出場し、令和初の王者を目指して強豪が揃う激戦に臨む。シード校16校のうち、市内3校の主要選手を紹介する。 《敬称略》
1995年以来、24年ぶりの甲子園出場を狙う日大藤沢。今夏は県内屈指の左腕・武冨陸(3年)を大黒柱に、2年生クリーンナップが打線を引っ張る。その中で、山本秀明監督が「頭が良く、目の付け所が的確。ベンチから外せない」と頼りにしているのが山口海斗(3年)だ。
山口の役割はベンチから相手投手の配球を読み、打者の特徴をつかみ選手に助言する。時には試合の流れを察知し、チームに注意を呼びかける「日藤の頭脳」とも呼べる存在だ。的確な指示やアドバイスは春季大会でも16強のチームを支えた。
昨秋、新チームで試合での反省点をまとめる役目になった山口。チームのためにもっと野球の知識を深めたいと監督に相談したことがきっかけだった。それから配球表を記入し、味方打者の結果をノートにつづる。ベンチでは必ず監督の隣に座り、監督がつぶやいたことも聞き逃さないという。書き溜めたノートには「点を取った後の走塁ミスはだめ」「投手の牽制動作が甘い」など自身が気付いた反省点も記入されている。「試合に勝っても負けても課題は出る。同じことを繰り返さないため」
決して試合出場を諦めた訳ではない。技術練習も妥協はしていない。その上でチームの黒子に徹している。「今の仕事にやりがいを感じる。選手たちが意識してプレーしてくれた時が喜び」と笑う。
甲子園出場へ。「日藤の頭脳」が勝利へ導く。
■初戦/7月14日午前11時、サーティーフォー保土ヶ谷球場
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