江の島で16日からキッチンカー「湘南しりもち」を始める餅つきパフォーマ―の 古賀 太平洋さん 宮前在住 36歳
人との「ご縁」を大切に
○…ねじり鉢巻きを締めて、大きな杵を投げたり、回転させたりしながら餅をつく。結婚式や企業のパーティーなど様々なイベントを盛りあげ12年。縁が重なり、16日から念願の実演販売を江の島で始めることになった。「東京五輪もあって、ますます外国人観光客が増えていく江の島で、日本の伝統的文化として発信したい。湘南名物になれたら」と話す。
○…餅つきとの出会いは12年前、リクルート会社に勤務していた時「餅つきパフォーマー募集」の求人広告を見て。一風変わった宣伝に惹かれ、すぐに面接を受けに行き合格。学生時代ラグビー部だった体格の良さを生かしつつ、テクニックを磨く修行を重ねた。「会場が笑顔に包まれて盛り上がるのが、とにかく楽しくて楽しくて」。休日をほぼ費やすほど、のめり込んでいった。
○…本業は村岡に支店を置く葬儀社の代表取締役。6年前に自身で起業した。うまくいかない時期もあったが3年前、藤沢市内の病院との契約が決まったのをきっかけに、事業も軌道に乗るように。家族で藤沢市に転居した。「一番大切にしていることは『人とのご縁』。葬送の場も一期一会だし、縁を大事にすると自然と良い話が舞い込んでくる」。キッチンカーとの出会いも、仕事で付き合いのある江の島の施設の中庭で。「まさか本業とのつながりで、餅つきの話が舞い込んでくるなんて」。その明るい人柄が縁を呼び込んでいる。
○…語呂が良いので「湘南しりもち」と命名。「湘南の餅屋を最大限表現できる。落語の演目でもあるらしいよ」と笑顔で話す。「事業でも、餅つきでも人生のチャンスをもらった場所。私なりの恩返しができたら」と湘南への感謝の気持ちを込めた。