藤沢 社会
公開日:2019.12.13
川名里山レンジャー隊
保全活動で優秀賞
生物多様性アクション大賞
生物多様性の保全と持続可能な利用に取り組む団体などを表彰する環境省の「生物多様性アクション大賞」で、市内で活動する「川名里山レンジャー隊」が優秀賞(ふれよう部門)に選ばれた。自然観察会や下草刈りなど、長年に渡る地道な活動が評価された。
5日、都内の表彰式で5部門の優秀賞が発表され、特別賞が選ばれた。
同団体が拠点にするのは鎌倉との市境に位置する「川名清水谷戸」。市街地近くの立地ながら、藤沢の「三大谷戸」の一つにも数えられる。
発足は27年前。谷戸を縦断する計画道路「藤沢横浜線」の延伸見直しを行政に提言しようと、川名在住の八城敬友・敦子夫妻が前身の「川名清水谷戸を愛する会」を立ち上げた。
地域住民や日大生物資源科学部の学生らが協力して活動を展開しており、01年にはレンジャー隊に改称。下草刈りのほか、管理する畑で野菜を育てたり、近隣の小学生を招いた「谷戸探検」を年に数回実施している。
受賞を受け、敬友さん(60)は「特別なことをしてきたわけではなく、自然を実際に体験してもらうことをモットーに地道に続けてきた。評価してもらえるのはとてもうれしい」と目を細めた。
豊かな自然 後世へ
谷戸には「ニホンアカガエル」や「アサヒナカワトンボ」など多様な生き物が生息する。湿地独自の生態系は豊かな自然環境に由来するといい、毎月親子で参加する隊員も多い。
8日は晴天に恵まれ、約40人がたき火をしたり、収穫した米を脱穀したり。毎月参加を楽しみにしているという村岡小学校4年の新井幸大君(10)は「ここで遊ぶと葉っぱの育ち方とか自然の面白い部分が分かる」と笑顔を見せる。
隊長を務める同大2年の田中創太さん(20)は「楽しいと思える谷戸を後世に残すお手伝いをしていけたら」と話した。
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