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杉山和一像 見つかる 管鍼法の祖「文化財級の価値」

文化

掲載号:2020年2月28日号

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修復中の杉山和一像
修復中の杉山和一像

 江戸時代の鍼医で、「盲人教育の父」として知られる杉山和一(1610〜94年)の木造座像がこのほど江島神社で見つかった。長年所在が不明とされてきたが、専門家による鑑定で和一自らが作らせた唯一の像と判明。仏像彫刻としても文化財級の価値があるといい、現在同神社が修復作業を進めている。

 木像は高さ約50cm。座禅を組む袈裟姿の男性をあらわしている。

 杉山和一は江戸で活躍した鍼医。徳川綱吉の医師として当時の盲人の最高位「検校」を授かり、世界初の視覚障害者のための教育機関を設立したことでも知られる。

 現代の「管鍼」の技術は、和一が江の島の岩屋で修行する中で気付きを得たといわれ、現在も江島神社内に墓所が残るなど藤沢に縁深い。

 一方で戦火などで紛失・焼失した資料も多く、生前和一が作らせたという自身の像も、鎌倉の一般人家庭にあるという記録を最後に、行方が分からなくなっていた。

裏の銘が決め手に

 今年、和一の生誕410年を迎えることを受け、藤沢市鍼灸・マッサージ師会が江の島に記念像を設置する計画を立てた。昨年6月に役員が江島神社へ相談に訪れた際、相原圀彦宮司が、同神社にも和一縁の像が保管されていることを紹介。「像の参考に」と役員が見た時、裏に銘された「杉山氏 貞享二乙丑年五月十八日」の文字に気付き、行方不明の像と判明したという。

 保管開始時期は不明だが、本殿裏の倉庫に安置されていた。一見すると和一の特徴は無く、神社でも宮司以外は由来を知らず、普通の仏像という認識だったという。

 像は寄木・玉眼造り。彩色が下地ごと剥げ、木地の上の漆を染み込ませた布張りが表出。鈍く黒光りしている。

 像本体には欠損もなく、保存状態は比較的良好だった。市や県歴史博物館の薄井和男館長に調査を依頼し、本物というお墨付きと「仏像彫刻としても一級品。文化財指定にもなり得る」という進言を受け、修復することが決まった。

 修復後は、福石の側に安置され、一般公開も予定。5月に墓所で行われる「杉山祭」で同会が設置する像とともにお披露目を目指し準備が進められている。

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