NPO法人セイラビリティ江の島の新理事長に就任した 石川 康彦さん 逗子市在住 76歳
生きる=セイラビリティ
○…1980年代、イギリスで障害者にもセーリングを楽しんでもらおうと始まった「セイラビリティ(誰にでもできるセーリング)」活動。今では障害や年齢、性別などを問わず誰もが一緒に楽しむという理念の下、世界約30カ国で活動が行われている。江の島を拠点にヨットの体験乗船会などを開いている「セイラビリティ江の島」は今年設立16年目。今夏から、新たな理事長を任された。「もう一度『誰もが楽しめる』という基本理念を考え、実践していきたい」と話す。
○…大学時代にヨットクラブに入会したことがきっかけで、セーリングにのめり込んだ。社会人になってからは競技とは離れたが、休日は友人とクルージングで海へ。セイラビリティの活動は、定年後、新聞に掲載されたインストラクター募集の広告を見て応募。後に設立者で日本ヨット界の重鎮である松本富士也さんが語った「人のためになるヨットを考えていきたい」という言葉に共感し、ボランティアを続けている。
○…「ヨットは、エンジンやモーターは無く、風でしか動かない。操舵には風や海、波を知ることが重要になる。今の機械文明が作りだしたものとは真逆な乗り物」とヨットの魅力を語る。「自然を知らなければ危険にさらされる場合もある。これは、人が生きる上での基本的な知識と結びつく気がする」とも。ヨットもセイラビリティ活動も今では”生きること”の一部に。
○…東京都出身。20年前に逗子に移り住んだ。理事長就任で待ち構えているのがコロナへの対応。活動はストップしているが、「どうすれば安全なのかテストをして、活動方法を考えたい。また、皆さんの笑顔が見れるように頑張りたい」と前を向いた。
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