口には「食べる」「飲み込む」「息をする」など様々な機能がある。「オーラルフレイル」は、加齢による衰えのひとつで、食べ物をかんだり飲み込んだりする力の低下や、滑舌が悪くなるなど『口』の機能が低下しつつある状態のこと。
オーラルフレイル状態に陥ると、人生の大きな楽しみのひとつである「食事」の満足度が低下する。食欲が落ち、体力の減少につながり、活動量の低下、さらなる口の機能の低下の誘発となるなどの悪循環に。また、他者との交流が円滑に行えなくなったりするため、精神的ダメージを受けることも少なくない。
オーラルフレイルの始まりの症状は、ささいな症状で、見逃しやすいのが特徴。藤沢市歯科医師会の関根顕専務理事によると、藤沢市では65歳以上の高齢者の約25%は、オーラルフレイルの症状に該当するという調査結果が出ているという。その症状に早く気付き、予防や改善をすることが必要。定期的に歯や口の健康状態を歯科医師に診てもらうことが大切だ。
80歳で20本歯を保つ
口の機能の低下を予防するために、歯周病や虫歯の治療を行い高齢になっても自分の歯を残すことが大事になる。
1989(平成元)年から、厚生労働省と日本歯科医師会が推奨している「8020運動」は、80歳で20本の歯を保とうという運動で、現在では半数以上の人が達成しているという。
歯が残っていると、忘れがちなのが、その手入れ。関根専務理事は「自宅での歯磨きだけでなく、歯科医などで定期的に歯をきれいにすることが、お口の健康維持につながります」と話す。
オーラルフレイルのささいな症状に気付き、口の機能を改善していくことで、食欲増進につながり、体力が増加、人との交流も増えるという良いサイクルにつながる。
この機会に、自身の口の機能について少し考えてみてはどうだろう。
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