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藤沢 人物風土記

公開日:2021.04.02

4月から藤沢鳶職連合会の会長に就任した
諏訪間(すわま) 昇一さん
湘南台在住 57歳

伝統文化を守り抜く

 ○…高さ6mの梯子の上で逆立ちになるなど技を繰り広げる「はしご乗り」は、出初式で披露される新春の風物詩だ。江戸時代の町火消が主にとび職人で組織されていたことから、はしご乗り、木遣り、まとい振りという伝統芸能を今でもとび職人が受け継いでいる。4月から市内3団体約60人をまとめる旗振り役についた。「分からないことばかり、教えてもらいながらしっかり務めたい」と目を細める。

 ○…16歳のときに父が病気で倒れ、高校を中退して後を継いだ。「小さいころから男らしくてかっこいいと思っていた」と職人になることは苦ではなかった。「でも高い所は得意じゃない」と冗談めかすが、技術を磨き続け、県技能競技大会優秀賞や市優秀青年技能者も受賞。はしご乗りも「父親の姿を見ていつか自分も」という憧れがあり学ぶのはうれしかった。「もともと目立ちたがり屋だから。梯子の上で、大きな歓声を受けるのも気持ちよかった」と笑う。

 ○…湘南台で生まれ育つ。4人姉弟。子どものころは「少しヤンチャだった」らしく、高校時代はツッパリ漫画の主人公のような出で立ちだったとか。目立つ格好からか人気もあり、退学するときは校舎の窓から女子生徒たちの見送りを受けたというほど。面倒見の良い人柄もあり仕事でも信頼が集まり、市内の若手とび職人の集まり「若鳶会」の会長も務めた。

 ○…趣味は旅行。コロナ禍の前は、全国各地へ足を運んだ。特に北海道が好きで「ウニの解禁」「雪まつり」など事あるごとに訪れたという。会長就任にあたり初めに口にしたのは「伝統文化を守る」こと。「昔は地域ではしご乗りもやった。子どもたちが憧れるように、地域の繋がりを深めていきたい」

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