インターハイの女子ウエイトリフティング55kg級で優勝した 佐藤 友咲さん 日本大学藤沢高校 3年生
小さな努力積み重ね
○…バーベルを床から一気に頭上へ持ち上げる「スナッチ」と、いったん胸で止めてから上げる「クリーン&ジャーク」の2種目合計で176kgを上げ初優勝を飾った。女子55kg級の大会新記録を樹立。クリーン&ジャークでは参加選手で唯一100kgを持ち上げた。「優勝はうれしいけど、狙っていた高校新記録が出せず、ミスも多かった。悔いが残る」と満足した様子はない。
○…中学校の体育教師から「始めてみないか」と誘われたことがきっかけだった。ウエイトリフティングは4年に一度の五輪でテレビ観戦するくらい。知識はまったく無かったが「新しいことにチャレンジしたい」と部活のある日大藤沢高校へ進学した。スタイルが気になる年頃でも「今では筋肉が大きくなるのがうれしい」と言うほど競技にのめり込んでいる。
○…脚光を浴びたのは、今年3月の全国選抜大会。初優勝を果たし最優秀選手にも選ばれた。だが自身は1年生からケガが絶えず、成績も上がらない選手だった。「練習できないときに、他が強くなっていくのを見るのが一番苦しい」。もともと負けん気が強いタイプ。まずはケガをしない体づくりと、練習の前後と風呂上りには欠かさずストレッチを行うように。コロナの影響で大会が中止になる中でも「今やれば強くなれる」とモチベーションを上げて練習してきた。今年の全国2連覇は入学からコツコツ小さな努力を続けた賜物だった。
○…強くなった分だけ体は大きくなった。「中学生の頃のジーンズや洋服はもう着られなくて捨てました」と笑う。来年3月には世界ジュニア大会への出場を予定している。「まずは高校新記録。ゆくゆくは世界で戦える選手になれれば」と目を輝かせた。