藤沢 人物風土記
公開日：2022.03.18
スポーツ団体「湘南鵠沼フレスコボールクラブ」の会長を務める
渡辺 直樹さん
辻堂在住 58歳
ラリーで繋ぐ心
○...ビーチをコートにテニスに似た木製のラケットでボールを打ち合う「フレスコボール」。ブラジル発祥のニュースポーツに魅せられて早３年、藤沢での初の公式大会「フレスコボールショウナンカップ鵠沼２０２２」の開催を４月９日に控え、準備に奔走。目標は、自身の入賞ではなく「この競技の楽しさを一人でも多くの人に知ってもらうこと」。そのためなら骨身を惜しまない。
○...向かい合ったペアで続いたラリー数を競う一風変わったルールが特徴。１９４５年に誕生し国内での知名度はまだ低いが、相手を打ち負かす必要がなく「思いやりのスポーツ」とも呼ばれることなどから、少しずつファンを増やしている。３年前、同世代の友人の誘いで体験会に参加。海辺のロケーションで汗を流す楽しさや、初めてラリーが続いた時の興奮、相手の弱点や裏をかいたりする必要がないスポーツマンシップ性に心打たれ「藤沢にピッタリの競技」とほれ込んだ。
○...これまで県内公式チームは逗子・葉山のみ。少しずつ仲間を集め、昨年末に国内17番目の公式チームとして本格始動。現在会員は約30人。「老若男女、経験問わず参加できる。後は知名度が足りない」と笑う。現在ペアを組む妻も、誘いに乗ってくれた１人。「うまくラリーが続くと、相手と心が通じ合えたようで本当に嬉しい。年齢や国籍を超えて通じ合える競技」と夫婦揃いのラケットを見つめ、感慨深くうなずく。
○...高校生メンバーの発案でビーチクリーンにも取り組む。自身も永年、石油関係企業で環境保全に関わっており、思いもひとしお。「大会には日本代表を競う選手も参加する。地元のおもてなしの一貫。美しい海あってこそ楽しい競技ですから」と目を細めた。
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