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藤沢 トップニュース社会

公開日:2022.05.06

藤沢大庭郵便局
3年越しの要望実る
地域住民らが移設求め

  • 窓口が1階に移設された藤沢大庭郵便局。改修前は右側の階段を上る必要があった

  • (左から)木村局長、同地区自治連の細沼惠美子会長、中村副会長、相原局長

 湘南大庭地区(湘南ライフタウン)の一角にある「湘南大庭郵便局」が先月25日、高齢化が進む地域からの要望を受けて高齢者や障害者に配慮した施設に生まれ変わった。これまで2階にあった窓口とATMを1階に移設し、バリアフリー化も実施。3年前から要望してきた自治会関係者は「まちが抱える課題を理解いただけた。大変ありがたい」と喜んでいる。

 「便利になった。皆にこにこしてるよ」

 同地区自治会連合会副会長で、3年前から中心となって要望活動を行なってきた中村亮一さん(69)が笑顔を見せた。

 同局は1979年に開局。2階建ての建物1階は元々、団地が並ぶ周辺地域への配達拠点として使われ、窓口やATMを利用するためには外の階段で2階に上がるか、通りを迂回する必要があった。

 1970年代にニュータウンとして開発された同地区は近年、急速に高齢化が進む。現在は藤沢市内13地区の中で最も高齢化率が高く、3人に1人が高齢者だ。

 「カートを引いた人や足腰の悪い人が大変そうに階段を上る姿を何度も見て、何とかできないかと思った」と中村さん。当初はエスカレーターの設置を想定し、自治連として要望を行ってきた。

高齢化の地域に寄与

 2019年には要望書を提出。当時の郵便局長を通じて、検討してもらえることになった。同局を含むエリアの部会長で藤沢南仲通郵便局局長の木村康直さんによると、ATMだけを1階に下ろす案も浮上したが、協議の結果、「郵便局の利便性が高まれば、高齢化が進む地域社会のためにもなる」として窓口とともに移設が決定。1階入口前にはスロープと手すりを設置してバリアフリー化を図り、駐車場や駐輪場も整備した。

 「まちが明るくなった。高齢化が進む中、地域の活性化にもつながる」と中村さん。同局の相原卓明局長は「これまで来づらかった方にも足を運んでもらえるきっかけになれば」と話した。

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