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藤沢 経済

公開日:2022.10.21

ロフトも注目 町工場パワー
(株)モールドテック(菖蒲沢)文具ブランド「Factionary」

  • 自慢の製品を紹介する落合さん

 生活雑貨店「ロフト渋谷店」で11月7日(月)まで開催している期間限定ショップ「ロフコト雑貨店×町工場プロダクツ」。全国から選ばれた25町工場製品の中で話題となっているのが、(株)モールドテック(菖蒲沢)の仕掛ける文具ブランド「Factionery」だ。海外企業との競り合いなど業界を取り巻く苦境の中で積み重ねてきた技術とこだわり、少人数ならではのフットワークの軽さと仲間のつながりの強さが武器という。

 同ブランドは「ファクト(モノ)」と「ステーショナリー(文房具)」の造語で、製造業に携わる中小企業、いわゆる「町工場」の製品を、デザイナーの手によりおしゃれな文房具に変身させる試み。

 一見すると機械部品にも見える長方形のコイルはカードスタンド。横浜のばねメーカーと組み、カメラの精密部品にも使われる特許技術を活用している。広島カープのグッズにも採用されたアルミ製定規は、薄い金属をたわませないよう目盛りを刻むのに茅ヶ崎市の専門工場の手を借りた。

 ブランド立ち上げの背景には、海外企業との競り合いや代替わりなど、苦境に立たされる町工場の生き残りを掛けた戦略があるという。

 同社代表取締役の落合孝明さん(48)は2010年に事業承継。金型製造を主としていたが発注企業が撤退。業態転換を余儀なくされた。落合さん自身、元々別業種にいたため全てが手探り。情報を集める中で出会ったのが、同じく奮闘する町工場だった。

 「みなプライドがあって、面白いものが作りたいという点で意気投合できた」。独自のネットワークを形成し、東日本大震災の復興支援などで結束を強め、各社が作ったミニコマを戦わせる「製造業こま大戦」の企画は全国ニュースにも取り上げられた。

 各社自慢の技術を持ち寄り、アイデアが試されるモノづくりが町工場の力。「国内には面白い工場がいっぱいある。もっと知ってほしい」と瞳を輝かせた。

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