一つの木に様々な柑橘類がなる不思議な木が、城南の小池保夫さん(81)宅の庭にある。レモン、獅子柚子、甘夏、スイティー、デコポン、スダチ、カリフォルニアレモン。今年初めて7種類が実をつけた。手塩にかけて長年育ててきた小池さんの努力が「実を結んだ」結果だ。
30代の頃、勤めていた会社で盆栽部に入ったことをきっかけに、趣味で盆栽や植木を始めた小池さん。40年ほど前、台木としてカラタチを植え、10年後にみかんの木を接いでみることにした。「実はなったが、あまりおいしくなくてね」
失敗を経て次に試したのがレモンだった。近所の寺から譲り受けた枝を接ぎ木し、「桃栗3年柿8年」のことわざに倣い、根気よく世話を続けると5、6年で実をつけるようになった。
以来、3〜5年おきに別の種類を接ぎ木し、今年初めてカリフォルニアレモンが実をつけて7種の実が一斉になった。「まさかこんなに上手く別の種類の果物が一つの木になるとは思わなかった」と小池さん。
手塩にかけた木は今や高さ3m近くに育ち、家を訪れる人が珍しそうに見入っていく。レモンやユズは料理に使うこともあるが、極力収穫はせず、実が落ちるまで鑑賞して楽しむという。
「目標は10種類くらい。次は2種類増やしたい」。来年3月頃、庭にあるボンタンと日向ミカンの接ぎ木に挑戦する予定だ。
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