藤沢 人物風土記
公開日:2023.01.20
日本大学教授で日本雑穀協会と雑穀研究会の会長を務める
倉内 伸幸さん
天神町在住 58歳
雑穀を世界に広めたい
○…食糧問題が世界的な課題となる中、「雑穀」の価値が見直されている。生産量は穀物全体の1%程度に過ぎないが、痩せた土地でも栽培可能で、さまざまな栄養素を含む。今年は国連食糧農業機関(FAO)が定める「国際雑穀年」。7日に市内で行なわれたシンポジウムでは一線の研究者として、その可能性を熱く語った。
○…アワやヒエ、ハト麦、擬穀類と言われるキノアやアマランサスなど、雑穀の種類は実に多様だ。料理方法もバリエーションに富み、さらには装飾品としての利用方法もある。作物の専門家として、20年来教鞭をとる視座からしても「魅力だらけの穀物」と言わしめる。「日本での認知度は高くないが、主食として流通している国もある。可能性に満ちあふれた食材」。自らも雑穀食を実践する「雑穀ファン」で、日々欠かさず食卓にあげる。おすすめは食感が良く、腸内環境にも良い「もち麦」だ。
○…10代の頃から雑穀に関心を持った。長野県にある農家で育ち、高校生の時に食糧問題に興味を持ち、穀物の重要性を感じた。日本大学生物資源科学部に入学してから本格的に学び始め、卒業後は「世界の飢餓問題解消に関わりたい」と青年海外協力隊としてチュニジアへ渡航。栽培方法の指南役を務め、他国の食糧問題を陰から支えた。現在は日大教授のほか、日本雑穀協会と雑穀研究会の会長を務めている。
○…休日も研究室で雑穀研究や論文に時間を費やす生粋の学者肌。「趣味でもあり、好きな事を仕事にできている」と語る表情は満足気だ。3月9日からは雑穀の魅力を広く伝える「全国雑穀週間」が始まる。「イベントやシンポジウムにも力を入れて活動したい」。雑穀に熱を上げる男の眼が光った。
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