藤沢 経済
公開日:2023.03.10
慶應藤沢イノベーションビレッジ
官学連携し総合的支援
悩みや相談、IMが手厚く
起業や新規事業のスタートアップを支援するインキュベーション(起業家育成)施設。産業分野だけでなく、官学が連携する手厚いサポートで”巣立ち”を後押しするのが、遠藤にある「慶應藤沢イノベーションビレッジ」(SFC-IV)だ。2006年に独立行政法人中小企業基盤整備機構(中小機構)が大学連携型としては県内で初めて開設した。
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鉄骨2階建て、延べ床面積は1470平方メートル。全26室、24時間利用可能で会議室や相談室、休憩用のラウンジなどを備える。2tの耐床荷重がある試作開発室(ラボ)も3部屋あり、ものづくり系の企業を中心に10数社が入居する。
掲げるのが、関係機関や外部機関と連携した「総合的なサポート」。中小機構をはじめ、隣接する慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)、県、藤沢市、(公財)湘南産業振興財団が名を連ね、それぞれの人的資源や制度を通じて入居者を支援する。
施設内には中小機構、SFC、湘南産業振興財団に所属する「インキュベーションマネジャー」(IM)3人が常駐。資金繰りや販路開拓、他企業とのマッチングなどさまざまな相談に応じる「至れり尽くせりの支援」が売りだ。
10年5月から19年2月まで入居し、現在は土棚に本社を構える(株)微酸研の福島太門社長は、研究開発に適した設備環境に加え、IMの存在が貴重だったと振り返る。「起業して間もなくは右も左も分からない。法的な助言や取引先との渉外にも動向してもらい、細やかにフォローしてもらえるのがありがたかった」
さらにSFCの学生との連携や大学との共同研究を通じて、事業の信用性を高めることができるのも同施設特有のメリットだ。チーフIMの清水仁司さん(61)は「入居者は国や慶應の存在が後ろ盾になって、取引先や金融機関に話を聞いてもらえる状況を作りやすい」と説明する。
同施設から始まり、藤沢に根付いた企業の好例もある。清水さんはインキュベーション施設の意義について、「新たなビジネスが生まれ、藤沢で育てば関連する企業が増え、雇用も生まれる。その起点となる支援を続けていきたい」と話した。
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