新型コロナウイルス禍の3年間が、奉仕団体の組織体制に影響を与えている。藤沢市内にはともに国際組織のロータリークラブ(RC)とライオンズクラブ(LC)が計15あるが、高齢化や会員減にあえぐ一方、オンラインなどを活用し会員増強に成功するケースがあるなど明暗が別れた。
「このまま続けられる状況じゃない。解散しよう」。昨年末、市北部を中心に活動していた藤沢グリーンLCがひっそりと50年近い歴史に幕を閉じた。近年は会員の高齢化が進み、会員数が減少する中、コロナ禍が直撃。毎月の例会もままならなくなり、解散を決断したという。
同LCの解散で藤沢市内は6から5クラブに。藤沢LC会長の櫻井貴裕さんによると、全国的にも会員数は減っているが市内のその他では会員減はなかった。「活動できなかったコロナの1年目で高齢者がやる気を失ってしまったり、やめた人がいた。元気のないクラブが『ふるい』にかかった状態」と説明する。
一方、コロナ下に発足しながら会員数を大きく伸ばしたクラブもある。2020年12月に発足したイノベーションゲートウェイ湘南RC(久野孝稔会長)。会員が顔を合わす例会は平日夜のオンラインを織り交ぜ、会費を一般より割安に設定。入会のハードルを下げたことで会員数を当初の25から37人に増やした。
RCもかつてのピーク時には国内で13万人の会員がいたというが近年は約5万人まで減少。藤沢市内では21年にも別のRCが発足したため、微増しているが、実質的には減少傾向にある。
ただコロナ禍から3年が経過し、LC、RCともにコロナ前の活力を取り戻しつつあるという。藤沢南RCの永松秀行さんは「逆境だけでなく、コロナ禍でオンラインなど進歩した部分もある。時代に合わせた変化が奉仕団体にも求められていると思う」と話した。
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