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藤沢 人物風土記

公開日:2023.08.18

藤沢市鍼灸・マッサージ師会の会長を務める
太田 修二さん
辻堂東海岸在住 67歳

鍼灸の魅力伝えたい

 ○…約20年副会長を務め、歴代会長を支えてきた。フレイル(虚弱)予防など鍼灸院と藤沢市の連携事業も増える中、推される声もあって手を挙げた。6月の就任からおよそ2カ月。これまでとは違う会長としての責務を背に「市民の健康増進のために、もっと事業を広げていきたいね」と、意欲がみなぎる。

 ○…「鍼灸の治療を受けた経験がある人は10人に1人という調査もある」。鍼灸の普及促進のために、イメージ改善を最重要課題に掲げる。「鍼灸院で使われる鍼は髪の毛のようにすごく細い」と笑顔。近年は肩こりや腰痛だけでなく、認知症予防やパーキンソン病の治療などにも活路が開いている。東京五輪では、選手のケアでも活躍した。「科学的な研究もどんどん進んでいるんです」と身を乗り出す。

 ○…中学生から藤沢市が我が街。明治大学卒業後、一度は医療機器の設計開発企業に就職したが、重い腰痛に苦しみ、頼ったのが鍼治療だった。この経験から東洋医学に興味を抱き、気づけば鍼灸の学校に3年通い、大学病院で経験を積んで独立開業。まっすぐな行動力は、かじ取り役として頼もしい。開業後はすぐに鍼灸・マッサージ師会の門を叩いた。「他の治療院をライバルと思ったことはない」と柔和にほほ笑む。同じ東洋医学を志す仲間たち。「情報交換ができ、治療院の外に活動が広がるきっかけにもなる」と会の意義を説く。

 ○…中学からトランペットを始め、大学時代から藤沢市交響楽団に所属。今は団長も務めながら、コンサートでは一団員としてステージにのぼる。「100人近い団員たちがさまざまな楽器を奏で、1つの大きな音を作るのは素晴らしい感動」。繊細な指は、鍼と楽器で心と体を癒す。

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