藤沢 人物風土記
公開日:2023.09.29
日本マスターズ大会で優勝した女子バレーボール「青年藤沢」の監督を務める
石川 昇さん
茅ヶ崎市在住 68歳
あと一歩導き、成長促す
○…「涙をこらえるのに大変だったよ」。全国の大舞台で、初出場ながら優勝に導いた。練習の厳しさは自他ともに認めるところ。選手にして「試合は練習よりも楽だった」と言わしめるほどだ。そんな過酷な日々を耐え抜いてくれた教え子たちの栄冠に「本当に選手みんなのおかげ」と感謝の言葉が口をつく。
○…指導者になったのは藤沢市チームで国体2部を制した実績と情熱。42歳の時に引き受け、青年男子、続いて女子を任された。女子ではすでに19年。指導のポイントは「ぎりぎりへの挑戦」と話す。「あと一歩の頑張りで届くところにボールを放る。悔しいと思えるから成長する」。やりがいはもちろん、「選手たちの成長」だ。
○…バレーボールとの出会いは中学生の時。インターハイに出場した姉の影響で、部活として始めた。その後、高校を経て、神戸製鋼(藤沢市)の9人制チームに参加。全国大会ベスト16まで登りつめ、県大会に挑む市チームに誘われ4連覇を成し遂げた。バレーの魅力は「仲間」と話す。「9人の信頼感で勝利を目指す、その一体感がとてもいい」
○…伊勢原生まれ。同じくバレーをしていた夫人との結婚でしばらく藤沢にも住んでいた。娘2人も結婚、大きくなった孫と一緒に親子3代麻雀を楽しむこともある。最近はコロナで行けていなかった家族旅行に「また行きたい」と表情をほころばせた。
○…これからの目標は連覇に向けての新たなレベルアップと、次の指導者の育成、そして「あっ」と思い出したのが60歳以上の文化スポーツの全国の祭典「ねんりんピック」での活躍だ。11月に「県の代表としてがんばります」と意気込む。プレイヤーとしてもまだまだ現役の68歳だ。
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