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公開日:2023.09.29
傷病者情報、医療機関と共有 藤沢市消防局
救命効率向上へDX活用
10月から新システム 県内初
藤沢市消防局は10月1日から、医療機関と連携しICT技術を活用した「傷病者情報管理システム」の運用を開始する。救急隊がタブレット端末に入力した傷病者の情報や撮影した現場の画像をリアルタイムで病院と共有。搬送先の病院を決定するまでの時間短縮や病院到着後の治療開始時間を早めるなど、救命効率の向上を図る。同様のシステムの本格導入は県内初という。
市が進める「藤沢市DX(デジタルトランスフォーメーション)推進計画」の一環。導入するシステムは「TXP Medical株式会社」(東京都千代田区)が提供する「救急医療情報システムNSER mobile」を使用する。
救急活動時、119番通報を受けた救急隊が現場で住所や氏名、傷病程度などの情報を問診し、端末に入力。免許証画像から文字を読み取る機能も備える。また隊員のヘルメットなどに装着するカメラで、傷病者や事故現場の様子をリアルタイムで医療機関と共有。音声通話と併用し、搬送先の病院の受け入れ可否の判断や、病院到着後の検査、治療準備を迅速に行うことが可能になる。
システムに対応する医療機関は藤沢市民病院、藤沢湘南台病院、湘南藤沢徳洲会病院、湘南鎌倉総合病院の4医療機関(9月1日時点)。市消防局救急救命課担当によると「今後、対応医療機関を増やしていきたい」としている。
隊員の負担軽減も
従来、救急隊は現場到着後、メモに取った情報を電話で病院へ伝え、収容依頼をしている。病院搬送後も再度手書きで引継ぎ用の報告書を作成。導入したシステムでは、クラウド上に共有した情報を報告書作成にも活用でき、救急隊の負担軽減にもつながる。
隊員が携帯する端末に情報は残らず、登録医療機関と消防局のみがアクセスできるネットワークで外部からのアクセスや誤送信を防ぐ。
導入にあたっては、昨年12月1日から今月にかけて市内の全15救急隊と対応医療機関となった4医療機関が協力し実証研究を実施。一定の効果があったことから本格導入に至った。県内では鎌倉市、横須賀市などで実証研究を実施。本格導入は藤沢市が初という。
同担当は「文字や映像で伝えることで、医療機関に迅速かつ正確に情報が伝わり、市民の救命活動の効率化につながる」と話している。
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