ランドセルの譲渡活動を続ける学生服リユースショップさくらや藤沢店代表 貝塚 直美さん 平塚市在住 48歳
今行動、今日が一番若い
○…新入学シーズンを前に一人でも多くの子どもたちが学校生活を楽しめるようランドセルの譲渡会を開いた。善意で寄せられた思い出のランドセル26個が、譲渡会やSNSを通じ新たな子どもたちの手に。「この春、元気よく学校に行ってもらえたら」と優しい眼差しを向ける自らも9歳の子どもを育てる母親だ。みんなと同じようにという親心も分かる。譲渡だけではなく「誰かとお話しするだけでも気が楽になるんじゃないかな」。そんな思いも乗せた。
○…活動は、様々な理由で学生服が買えない家庭を支援するさくらやの事業の一つ。子どもの頃、苦しい思いをしていた親戚が身近にいたことや、自らも譲りたくても方法がわからないもどかしさを感じている中、夫の勧めで同社に出会った。主婦からの転身。さらに起業となるとハードルは高いと思いきや、迷うことなく決断。「今日が一番若い」がモットーで「今すぐ挑戦するべきだと思った。先延ばしは手遅れになるかもしれないから」とキリリ。
○…秋田県生まれ。中高と吹奏楽部でトロンボーンを担当。人と話すことが大好きで一番の思い出は演奏よりも部活帰りの「おしゃべり」。専門学校に通うため18歳の時に上京。結婚を機に平塚へ。思い立ったら吉日の行動派は生来のようで、学生時代、突然、カナダに行くと宣言。「バイト3つを掛け持ちして旅費を稼ぎ行ってきた」という武勇伝もある。趣味の一つがマンガで「努力、友情、勝利」の週刊誌のファンだ。
○…起業から2年。新たなつながりもでき、次のステップも見えてきた。だが大風呂敷は広げない。大切なのは、手の届く着実な一歩。「地域の幸福度をちょこっとでも上げていきたい」。これがぶれない原点だ。
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