神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
藤沢版 公開:2024年3月15日 エリアトップへ

稲荷在住垰下さん 「核兵器ない世界を」 市議会が陳情了承 意見書提出へ

社会

公開:2024年3月15日

  • X
  • LINE
  • hatena
有志市民4人と陳情を提出した垰下さん(中央)
有志市民4人と陳情を提出した垰下さん(中央)

 核兵器のない世界の実現に向けて、政府に意見書を提出してほしい――。79年前、広島に投下された原子爆弾で被爆した男性の切なる願いを込めた陳情が6日、藤沢市議会総務常任委員会で賛成多数の趣旨了承となった。27日の本会議で可決されれば、同市議会が政府に対して意見書を提出する見通しだ。

     ◇

 核兵器の開発や保有、使用などを禁止する核兵器禁止条約は2017年、国連で採択され21年1月に発効。日本政府は批准しておらず、これまで2回の締約国会議にオブザーバー参加もしていない。

 陳情者は稲荷在住で藤沢市被爆者の会前会長の垰下(たおした)雅美さん(87)。8歳のとき、爆心地から電車で40分ほど離れた疎開先の村で被爆した。

 幸い家族は無事だったが、数日すると次々に村に負傷者が運ばれた。並べられた寺の境内ではいたるところでうめき声が聞こえ、日を追うごとに声の主は亡くなっていった。「人が人でなくなる惨事を目の当たりにした。地獄だった。一日も忘れたことはない」。陳述理由をそう述べた。

 50代になって藤沢に移住。「あんな悲惨な経験は二度とあってはならない」と平和活動に熱心に取り組んできた。

 陳情のきっかけは、自身が脚本を書いた朗読劇が市内で上演され、関係者に背中を押されて。過去2度、同じ趣旨の請願が本会議で不採択となった経緯があったが、気力を振り絞って賛同者4人と提出することにした。

 「核兵器廃絶平和都市」を宣言し、「核兵器廃絶平和推進の基本に関する条例」を制定する市を「誇りに思う」と垰下さん。「市民の代表である議員が積極的に政府に働きかけることに意義がある。本会議の結果を見守りたい」と話した。

 この日は県被爆者の会など3団体が同様の陳情を提出。一括審議で趣旨了承となった。

㈱平和堂典礼

藤沢市辻堂神台2-2-41 0120-59-6999

https://heiwadou.com/sp/

<PR>

藤沢版のトップニュース最新6

初公開の立体・版画も

市アートスペース

初公開の立体・版画も

彫刻家夫妻の人生たどる

4月26日

築いた功績、次代へ

新江ノ島水族館

築いた功績、次代へ

堀由紀子名誉館長しのぶ

4月26日

「魔の7歳」どう防ぐ

小学生の交通事故

「魔の7歳」どう防ぐ

警察署「危険箇所共有を」

4月19日

湘南を遊び尽くせ

Locomo代表、栗原さん開発

湘南を遊び尽くせ

アプリで地域情報発信

4月19日

各市街地で軒並み上昇

市内公示地価

各市街地で軒並み上昇

住みやすさとブランド影響

4月12日

湘南がプレーオフ進出

プロバスケB3リーグ

湘南がプレーオフ進出

決め手は得失点差「1」

4月12日

あっとほーむデスク

  • 4月26日0:00更新

  • 4月19日0:00更新

  • 4月12日0:00更新

藤沢版のあっとほーむデスク一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月27日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook