目標には手が届かなかった。でも、競技者であることを諦めなかった。今春、藤沢ゆかりの男性が日本プロボウリング協会のプロテストに合格した。男性合格者19人の平均年齢29・31歳より一回り年上だが、シーズントライアルの5月の大会では3位に入り、確かな存在感を示した。「ここがスタートライン。年間を通じてプロの中でどこまで通用するか、わくわくしている」と不敵な笑みを浮かべる。
プロ転向したのは円行在住の鶴見亮剛さん(43)。競技歴は20年以上にのぼり、これまでアマチュアで全国大会を転戦。2019年茨城国体の男子個人では優勝したこともある実力派だ。
長後中学校、湘南高校卒の生粋の地元民。元々は大学受験の合間に余暇として興じていたが、麻布大獣医学部に在学していた20歳のとき、初めてマイボウルを購入し、競技の魅力にハマった。
「スピードや回転数だけじゃない。オイルが塗られたレーンは毎回状況が違っていて戦略性が求められる。シンプルゆえの奥深さがある」
当初は学業との両立を考えていたが、時に経済動物の命の選択を迫られる獣医に自らの未来が描けなくなり、3年で中退。市内の病院で非常勤職員として働きながら、アマチュアとして歩み始めた。今や週6日でボウリング場に通い詰める。
日本代表目指すも
掲げたのは国際大会に出場する全日本ナショナルチーム入り。県協会の推薦を得て、20代で2度選考会に出場するも、あと一歩届かなかった。
当時の規定では年齢制限があり、「30歳まで」と自ら課した競技者としての”品定め”期間が迫っていた。「どうしようかな」。迷った。すっぱり足を洗うには後ろ髪が引かれる成績だ。競技熱はむしろ冷めていない。「もうちょっとがんばろう」。再始動した。
年間を通じたランキング戦はプロになって初の経験。国内の猛者がひしめくが、気後れはない。「当面の目標はシード権が取得できる上位24位以内。公認タイトルも獲れたら」と意気込む。
その先の目標もある。プロになってから人に教えを請われる機会も増えた。競技の裾野を広げるため、レッスンも開きたいとも考えている。
「レーンの状況を読めるとひと際楽しくなる。競技の深みにもっと多くの人を引き込みたい」。そう言ってほほ笑んだ。
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