慶応大学湘南藤沢キャンパス(SFC)内の国際学生寮「イータヴィレッジ」に先月29日、双子のヤギ2頭が迎え入れられた。寮生による有志チーム「ヤギプロジェクト」が寮内の除草を目的に企画し、誘致が実現。同日、入寮セレモニーが行われ、多くの学生や職員が新たな「寮生」の仲間入りを歓迎した。
迎え入れられたのは双子の雌のマユと雄のカイ。2頭は今後5カ月ほどにわたって寮内に滞在し、除草作業を担当する予定。
同寮ではかねてより、敷地内の斜面に外来種の雑草が大量発生し、その除草に苦慮していたという。こうした中、寮生で同室同士の飯尾美咲さん(20)とロプレスティみささん(19)は、寮父がふと漏らした「ヤギでもいたらいいのに」という言葉に着想を得て、「ヤギによる除草」に興味を抱いた。2人はヤギによる除草が他の場所でも実践されていることを調べ、イータヴィレッジでもこのアイデアを実現させようと決意。企画に共感した12人でヤギプロジェクトを立ち上げた。
ヤギのレンタル・運送、小屋や電気柵の制作などにかかる費用は、クラウドファンディングで支援を募って調達した。ヤギ除草を導入していた他大学への視察や有識者にヤギの世話を教わるなど、入念な準備を進めていった。小屋の設計や制作を建築系の学生が手掛け、誰でも飼育に参加しやすいように日本語版と英語版の「お世話管理アプリ」を開発するなどメンバーの学生が力を合わせ、実現にこぎ着けた。
現在メンバーは46人。発起人の1人であるロプレスティさんは「寮には多様な分野の学生がいる。それぞれの力を生かして、ようやくヤギがやって来た。アイデアを出し合ってお世話していきたい」とし、「今後ヤギを通じて地域交流もできたら」と展望を語った。
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